文の要素と骨組み
「文」とは、いくつかの言葉がまとまることによって意味を表現するようになったものです。文は以下のように定義されます。
Point1
文=主語+動詞
日本語でも、(基本的に)文は主語と述語によって構成されると国語などで学習しますが、英語では「主語」「動詞」という表現を用いることが多いです(述語動詞という言い方でもいいです)。
なお、この「文」という言い方は非常に広い範囲を指しており、様々な形態を持っています。そのため、もう少し「文」を細かくパターン分けしなければなりません。例えば次の例文を見てみましょう。
The music makes me sick. 「その音楽を聴くと吐き気がする」
これは、中学生の頃にやった人もいるかもしれませんが、「make A B」で「AをBにする」という構文です。高校生以上の皆さんはこれを「make OC」という風に覚えましょう。OやCが何かは、この後たっぷり説明するので、とりあえず今は流してください。
さて、この文では日本語の主語である「~が、~は」にあてはまる「the music」が英文においても主語、makes が動詞になっています。主語と動詞がありますから、とりあえずは「文」であることはわかります。さて、残りの単語はどうなってしまうのでしょうか。
まず、先述の通り「the music」のような、その文の主役を主語(S)といいます。次に、「makes」のように、主語が何をするのかを述べるのが動詞(V)です。さて、The music makes. という要素だけでは、「誰にmakeするの?」「何をmakeするの?」という疑問が生まれかねません。そこで書き手は、それ以降の要素(ここではme)を追加するのです。このように、動詞の(V)の直後に「誰に」や「何を」を説明するもののことを目的語(O)といいます。さらに、The music makes me.というだけでは文の意味は終わりません。「音楽が私を…
どうするの?」という感じですね。私をsickにするんだという、内容の補足が必要です。このsick のような役割の語を補語(C)と呼びます。これまでの内容を一度整理しましょう。
Point 2
文の骨組み=主語S、動詞V、目的語O、補語C
つまり、上の例文は下記のような仕組みになっていたんですね。
それぞれ文の骨組みの詳しい説明は後の章でしますので、今はあまりわからなくても大丈夫です。とりあえず、英文ってこんな感じで構成されているんだなあくらいのテンションでOKです。
ところで、文の骨組みだけで書かれた文は、時として非常に退屈です。そのため、特に長文などで出てくる文は、もっと要素が追加されたものになることが多いです。次の例文を見てみましょう 。
The apple on my desk is red.「私の机の上のリンゴは赤い」
この文では、S(主語)=apple、V(動詞)=is、C(補語)=redとなります(ここらへんの説明も後で詳しくするので大丈夫です)。それでは、on my deskは何なのでしょうか。実は、これは文の骨組みでは全くなくて、ただS(主語)のthe appleを詳しくしている(修飾している)ので、英語の世界では修飾語句(M)として扱われます。この修飾語句こそ、英文を無限に長くしている諸悪の根源です。これによって、受験生は文の構造に迷い、意味が取れなくなってしまいます。Mはそこまで頑張って読まず、文の骨組みを抜き出してそっちを優先的に読み取るようにしましょう(Mは無視してよいというわけではありません!)。
Point3
文の骨組み以外にも、修飾語句(M)がある
今回はここまで!このまま英文法導入講座②に続きます!