レクシプローラの英語放浪ブログ

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【分詞構文②】独立分詞構文とは何者か? 共通テストで出た英文から分詞構文を学ぼう!

※『【【分詞構文①】分詞構文とは何者なのか? 本質から理解して暗記を楽にしよう。』の続きとなります。まだ読んでいない方は、先に読んでから、当記事を読むことをお勧めします。

 

独立分詞構文とは

分詞構⽂を学校で習うと必ず出てくるのが、「独⽴分詞構⽂」です。なんだか難しそうな名前で嫌になりそうですが、まずは名前の由来から学びましょう。この「独⽴」というのは、「分詞構⽂のルールから外れて、独⽴している」という意味です。つまり、「独⽴分詞構⽂」というのは、分詞構⽂のルールを⼀部破っているのです。そのルールとはなにかは後回しにして、まずは「独⽴分詞構⽂」の例⽂を⾒てみましょう。 
 

【例⽂】 
 ①It being sunny, I went to the park. 天気が良かったので公園に⾏った。 
 ②Judging from this picture, he is very tall.  この写真から判断すると、彼はとても背が⾼い。 

 

 ▶主語を残す独⽴分詞構⽂ 

  例⽂の①は、ing形から始まらずItから始まっていますね。なぜこんなことになるのでしょうか。まず、もとの⽂は以下のように書けます。

 
 It was sunny, so I went to the park. 天気が良かったので公園に⾏った。 


さてここから、いつも通り分詞構⽂を作っていきましょう。しつこいですが、まずは⼿順の確認です。 


 ①被っている主語のどちらかを消す 
 ②主語を消した⽅の動詞をing形にする 
 ③接続詞を消す 


では、まず①からやるわけですが、この⽂において「被っている主語」とはどれでしょうか︖コンマの左側の節の主語Sはit、右の節の主語SはIですから、主語が被っていません。 
 よって、①の⼿順ができなくなってしまいます。 
  先ほど、「独⽴分詞構⽂」というのは、分詞構⽂のルールを⼀部破っているといいましたが、それはまさにこのことで、分詞構⽂は本来、2つの節の主語が同じであるときに使うのに、「独⽴分詞構⽂」は主語が別々でも分詞構⽂を作るのです。 
  もちろん主語が被っていないので、①のようにどちらかの主語を消すということができません。そのため、仕⽅なく残すことになります。なので、②からいつも通りにやると、以下のようになります。 


 ②主語を消した⽅の動詞をing形にする 
 It was sunny, so I went to the park. 
        ⇩ 
 It  being  sunny, so I went to the park. 


 ③接続詞を消す 
 It being sunny, so I went to the park. 
        ⇩ 
 It being sunny,     I went to the park. 


これで例⽂1.のとおりの英⽂になりましたね。主語が消えなかったときは、beingは省略しないので、注意してください。 

 

 ▶主語を消す独⽴分詞構⽂

先ほど、独⽴分詞構⽂が、主語が被っていないのに無理やり分詞構⽂をつくるので、主語が残ってしまうことを学習しました。実は独⽴分詞構⽂の中には、その主語すら消してしまうものがあるのです。それが例⽂2.です。もう⼀度載せますね。 


2.Judging from this picture, he is very tall.  この写真 から判断すると、彼はとても背が⾼い。 


⼀応この⽂のなりたちは以下のように説明できます。 


If I judge from this picture, he is very tall. 


①被っている主語のどちらかを消す ※今回は被ってないけどIを消します。 
②主語を消した⽅の動詞をing形にする 
③接続詞を消す 
         ⇩ 
Judging from this picture, he is very tall. 


以上のように作られたようです。ちなみになぜ主語を消すのかというと、この⽂でいえば、 「この写真から判断すると」とありますが、判断しているのは「話し⼿」だと、いわなくてもわかりますよね。わかることは書かなくてもいいので、主語すら消すのです。ちょっとむずかしい⾔い⽅をすると、「分詞構⽂の意味上の主語が、不特定多数の⼈々や、話し⼿である場合、 わざわざ明⽰しなくてもわかるので、省略する」ということです。Judging from の他にも、慣⽤的に(熟語っぽく)使えるものがあるので、以下にまとめておきます。学校で配られる⽂法書にも必ずのっていますから、例⽂をそこで確認してみるといいでしょう。

 

 

分詞構文を読み取ろう

さて、ここまでで一通り、分詞構文について学んだわけですが、ここから、実際にどのような英文として分詞構文が出てくるのかを⾒てみましょう。以下に3問例題をだすので、⾃分で和訳にチャレンジしてみてください。問題は全て共通テスト英語リーディングからとっているので、若⼲難しいと感じるかもしれませんが、ちゃんと丁寧に解説するので、とりあえずは解いてみましょう。単語がわからなければ調べてもOKです。単語や訳がわかるかよりも、⽂の構造を正しくみとれているかを重視してください。

 

【解説】 
とりあえずコンマの前まで頑張って訳しましょう。SがHe、動詞がwasなのはいいでしょう。また、be interested in〜で「〜に興味をもつ」という意味になるため、前半部分は 「彼は機械や電気技術にとても興味を持っていた」となるのはわかるでしょう。さて、問題 は次からです。 
ingがあるから分詞構⽂だ︕」という考え⽅だけは絶対にやってはいけません 。
【分詞構文①】分詞構文とは何者なのか? 本質から理解して暗記を楽にしよう。にも書いたことですが、ing形には、名詞の働きをする「動名詞」、形容詞の働きをす 
る「分詞」、副詞の働きをする「分詞構⽂」の3つの機能があります。よって、そのどれかを判別するためには、どんな品詞として使われているかを考える必要があるのです。 
それでは、reading以降のカタマリについて、その働きを考えましょう。any infomation 
とhe could 〜のカタマリの間には、関係代名詞が省略されています。thatかwhichを補っておくと良いでしょう。 


reading any information  that  he could find in the subject. 


ingの機能をいったん無視して訳すと、「その科⽬の中で⾒つけることができるどんな情報でも読む」のような意味になります。 
次にing形の機能を考えましょう。まずは、動名詞(名詞)から。名詞は英⽂の中で、主語S・⽬的語O・補語Cになるか、前置詞とセットで使うかくらいしか、使い道がありません。コンマまでで節は終わっていて、これ以上主語S・⽬的語O・補語Cはいらないし、readingの前に前置詞があるわけではいので、動名詞ではないようです。 
現在分詞(形容詞)ならどうでしょうか。  形容詞とは、「名詞を修飾する語」 のことです。reading〜subjectまで合計で10語のカタマリになっていますが、現在分詞が修飾するときは、2語以上なら、修飾したい名詞のあとに置く決まりになっています。つまり、readingの前に修飾する名詞が無ければいけないのですが、それも⾒当たらないので、現在分詞としての機能もなさそうです。以上のことから、reading〜は分詞構⽂であることがわかります。訳し⽅は「〜して」でしたね。よって、構造の分析と正答は以下のようになります。

 

 

次の問題にもチャレンジしてみましょう。

【解説】 
コンマの後ろの⽅が簡単そうなので、まずはそこから。動詞letがあるので、これをVにして、その前にあるGodfrey-Smithという固有名詞をSにします。おそらく⼈名でしょう。余談ですが、letはlet OCという形で、Cに原型不定詞(動詞の原形のこと)をとることで、「OにCさせる」という意味を作る使役動詞です。そのため、letの後には、Oと動詞の原形がきそうだなと思って読み進めると、themがあるのでこれをOにして、そのあとに来た動詞の原形guideのカタマリを原型不定詞と考えてCとすると、以下のように分析されます。

 


次に、Determined〜のカタマリについて考えましょう。〜edについても考えることがい くつかあって、これは過去形なのか、過去分詞なのか(形容詞のはたらきなのか)、過去分詞から始まる分詞構⽂なのか、という3つです。⼀つずつ考えてみましょう。 
まず過去形については、可能性は0です。過去形だとVにしなきゃいけないのに、接続詞がありません。その主語も⼿前にないので、過去形にはできません。 
次に、過去分詞(形容詞の働き)について、これも、⼿前に修飾できる名詞がないので無理ですね。よって、残った分詞構⽂で処理します。 
分詞構⽂にもかかわらずingがないのは、beingが省略されているからでしょう。もとの⽂はGodfrey-Smith was determined to 〜のようになっていて、ここから主語を消し、wasをbeingにして、そのあとに省略したから、Determinedから始まっているのです。ちなみに、be determined to doで「〜すると決意する」のような意味になります。find outは「⾒つけ出す」なので、何を︖と聞いて、その答えがwhat〜cephalopodsです。whatは「何を〜か」という名詞の節を作れます。以上の内容から、構造の分析と正答は以下のようになります。

 

 

次が最後の問題です!ちょっとむずかしいですが、頑張りましょう!

 【解説】 
  まずAfter〜Shiprecksについて考えてみましょう。wentがあるのでこれをVにして、そのまえにある代名詞theyがSだと考えます。さらに、前置詞のカタマリに()をつけると以下のようになります。 

 

Shiprecksは⼤⽂字になっているので固有名詞です。おそらくfilmのタイトルでしょう。そうするとここまでの訳は「彼らの成功のあと、彼らは続けてShiprecksという別の映画を撮った。」となります。 
  次にusing one of the very first underwater breathing devicesの部分を考えます。usingの機能を考える必要がありますね。⽂型もコンマまでで完結していて、前置詞とセットになっているわけでもないので、動名詞ではないでしょう。 
  次に現在分詞(形容詞の働き)についてですが、これもなさそうです。確かに⼿前にfilmという名詞があるので、それに修飾しそうですが、なにかを使うのは⼈間であってfilmではありません。The boy runningを「⾛っている男の⼦」とできるのは、boyがrunしているからです。filmはなにかをuseするわけではないので、現在分詞は不適当です。よって、やはり分詞構⽂が妥当でしょう。訳はもちろん、「〜して」ですよ。また、the veryという⾒慣れない形がありますが、これは「まさにその〜」という意味で使える表現ですって、ここま での構造と訳は以下のようになるでしょう。 


 using one (of the very first underwater breathing devices) 
 (まさにその)最初の⽔中呼吸装置のうちの⼀つをつかって 


最後にknown as the Aqua-Lungについてです。Aqua-Lungも⼤⽂字なので固有名詞です。直訳すると「⽔の肺」なのでおそらく⽔中呼吸装置の名称なのでしょう。asは前置詞として使うと「〜として」と表現できます。あとはknownを考えるだけです。形は過去分詞なので、「過去分詞(形容詞の働き)」か「過去分詞から始まる分詞構⽂」のどちらかです。正直どちらでとってもいいのですが、「Aqua-Langとして知られる最初の⽔中呼吸装置のうちの⼀つをつかって」のように、⼿前の名詞のカタマリthe very first underwater breathing devicesを修飾する⽅が訳として⾃然です。よってknownは過去分詞(形容詞の働き)なんだと捉えましょう。以上の内容を全て総合して、構造の分析と正答は以下のようになります。

 

 

ここまでお疲れ様でした!︕実際の英⽂を読み解くのは⼤変だったと思います。分詞構⽂の理解には、つくる⼿順を知ること、ing形を⾒たときに3つの可能性(動名詞、現在分詞、分詞構⽂)を考えられることが⼤切です。何度も読み込んで、テストなどに活⽤してください。