レクシプローラの英語放浪ブログ

あなたの英語の「わからない」と「なぜ」に答える英語学習ブログです。

【共通テストで英文解釈①】共通テストで出た英文で、英文解釈をしてみよう。

 

【共通テストで英文解釈】シリーズを始めます!

最近ふと思ったんですけど、共通テストの過去問(赤本とか黒本とか)って、英文の訳は載っていても、文構造へ言及があるものってかなり少ないですよね。というわけで、それを私がやることにしました。

 

このシリーズでは、共通テスト(ネタが切れたらセンター試験も)から実際に出題された英文の中から、受験生がちょっと解釈に苦戦しそうだなと思うものを厳選して解説します。

 

※品詞や文型の内容がまだ怪しい人は、必ず以下の記事を参照してください。

englishmate1031.hatenablog.com

englishmate1031.hatenablog.com

englishmate1031.hatenablog.com

englishmate1031.hatenablog.com

対象

・大学受験で共通テストを使う人

TOEICのリーディング対策をしたい人(単語が違うだけで文法のレベルは同じです)

・英検2級以上を目指す人

・シンプルに学びなおしたい大学生や社会人

・普通に趣味で英語やってる人

・バイトで塾講師をしている人

など

 

 

学習の進め方

毎回2種類のプリントをPDFファイルで用意します。1つは「問題編」、2つ目は「解説編」です。ただ、「解説編」はかなり簡潔に書くため、解説が物足りないので、くわしいことは記事の中で書きます。それをまとめたものが「解説編」に載っていると考えてください。

 

できれば2つのプリントは印刷して、特に問題編は書き込みながらやると良いでしょう。図解編のプリントに関しても、記事の中の説明で、自分に役立ちそうだと思ったら書き込みなど自由にしてください。

 

実際に英文解釈をしてみよう!

「図解編」はまだ見なくていいので、「問題編」に取り組んでみてください。今回は、全3問で、2021年度共通テスト第4問からの抜粋となります。

 

【問題編】

【共通テストで英文解釈①】問題編.pdf - Google ドライブ

 

 

【解説編】

【共通テストで英文解釈①】解説編.pdf - Google ドライブ

まずは1つ目の問題から。

文頭にはAsがあり、そのあとにyou told usと節が続いたので、接続詞のasだと判断します。接続詞のasには訳がいくつかあり、「~するように」「~するとおり」「~なので」「~とき」などがあります。ここを読んだ時点ではこのどれが適当かを判断できなくてもかまいせん。後ろの文脈次第で訳を調節しましょう。

ところで、「~なので」「~とき」などの訳を持ち合わせることからわかる通り、asは様々な接続詞の代用として使うことができます。見方を変えれば、接続詞をbecauseにしようかな、ifかな、それともwhenのほうが… と考えずに、とりあえずasを入れておけば、それだけで意味が通じるということです。それをこっちが文脈の判断なしで適切な意味を選ぶのは難しいので、まあ後でいい感じのやつを決めましょう。とにかくasはちょっと雑な接続詞くらいに覚えてください。

後を読むとわかりますが、ここでは「あなたが言った通り、」が妥当でしょう。

 

次に、asのカタマリがコンマで終わって、the students~と始まります。文頭に来た名詞は基本的には主語になるので、これをSだと思って、Vを探しに行きます。ちょっと後ろまで読んでみると、are supposed to giveが見えたので、これをVにしましょう。areのみをVにするのが文法的には正しいですが、ここはare supposed to giveごとVにしたほうが楽です。ちなみにbe supposed to do で「~することになっている」という意味になります。

from both schoolsは、手前の名詞the studentsに対する修飾、つまり名詞を詳しくする形容詞っぽい役割をしているとみて、the studetns from both schoolsは「両方の学校から来た生徒」とでも訳しておきます。

 

次に、give「与える」だけだと「何を?」と聞けるので、この後の名詞presentationが目的語O、残りはすべて前置詞のカタマリなので修飾語句Mととして()でくくりましょう。前置詞のカタマリ(前置詞句)は、基本的には修飾語句にしかならないので、()でくくりだして、文の骨組みを見えやすくすることをおすすめします

 

そんなわけで、まとめると解説と訳はこんな感じになります。

 

続いて2つ目の問題です。

文頭にはLuckily「幸運にも」という副詞が来てコンマが打たれました。節はこの後から始まります。

 

the professorが最初に見えたので、これを主語Sととらえて、後ろにVを探しに行きます。するとwill give ~と見えてきたので、ここをVとできますね。よって、その手前の名詞句the professor in chargeがSです。

 

ところで、このin chargeはどう訳しましょう。ここで1つ熟語を覚えてほしくて、それはbe in charge of A「Aの担当である(Aを担当する)」です。文法・語法の問題集には必ずと言っていいほど載っている表現ですね。長文でも良く出ますから、覚えておきましょう。例えば、

 

 

のように使うことができます。ちょっとこの例文について詳しくみてみましょう。in chargeは前置詞句で、ここでは形容詞として補語っぽい役割をしています。だって、主語のIの状態を説明してますよね。英文法導入講座②-2で、前置詞のカタマリは形容詞は副詞の働きをすること、そして英文法導入講座③で、補語は形容詞か名詞であることを学びましたね。つまりは、前置詞のカタマリは形容詞の役割になれるので、補語になることがあるのです。上の例文は、IがS、amがV、in chargeがCとなっていたんです。

 

上記の内容から、be in charge of Aという熟語において、in chargeという前置詞句は形容詞の役割をしていることがわかりました。となると、問題のthe professor in chargeについても、in chargeが形容詞として、名詞the professorを修飾しているはずです。よって訳は、「担当の教授」となります。

 

あとは簡単で、will giveの目的語がa short talkになり、前置詞句を()でくくってしまえば、1つずつ訳していけます。

 

というわけで、解説と訳は以下になります。

 



お疲れ様でした!

英文解釈の勉強は、訳せるよりも、まずは正しく文構造が見えていたかを重視しましょう。根拠のない訳など、まったく意味がありません。正しく考えて訳すことが、英文解釈において最も重要なのです。では、第2弾もお楽しみに。