レクシプローラの英語放浪ブログ

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【前置詞】暗記の前にイメージの理解から!もっと楽に前置詞を覚えよう!【英文法】

まずは品詞のチェックから

前置詞の話をする前に、品詞を確認しておきましょう。詳しくは以下の記事に書いてあるので、ちょっと怪しいなって人はまずそちらをご参照ください。もう品詞はわかるよ!という人は、がっつり読み飛ばしてOKです。

 

englishmate1031.hatenablog.com

 

 

それぞれの品詞には以上のような役割があったわけですね。さて、今回前置詞を学ぶにあたって必要なのは「名詞・形容詞・副詞」の知識です。説明の途中でこれらの品詞が何度も登場しますから、わからなくなったら上の表を参考にしましょう。

 

まず「前置詞」ってなんだ・・・?

名詞の(ことば)で前置詞と言います。前置詞にはかなりの数がありますが、代表的なものだと at/by/for/from/in/of/on/to/with/about/over/under/after/before などがあります。なお、この記事では、主要な前置詞であるat on in with for of from to に絞って説明をします。 さて、前置詞は名詞とセットで用いて、形容詞もしくは副詞のように働きます。 以下の2種類の例文を見てみましょう。 

 

 

➀では、「in the park」が「played」を詳しくしています。「(サッカーを)した」という行為 (動詞)に、場所の情報を付け加えているのです。動詞を詳しくしたわけですから、扱いとしては、副詞の働きをしていると判断できます。  
➁では、「in Japan 」が「people」を詳しくしていますね。「人々」という名詞に「日本の」 という情報を付け加えています。名詞を詳しくするのは形容詞でしたね。 

 

 

ところでin の意味を知っていますか?「~で」と訳す人が多いでしょう。atはどうですか?これも「~で」でしょうか?toならどうでしょう。「~に」でしょうか。実は、ここが前置詞の意味をとれなくしている根本的な原因なのです。 
多くの英語学習者は、1つの前置詞に対して1~2個の日本語の訳を当てはめて覚えています。しかしその覚え方では、小学校レベルの英文ですら通用しない場合があります。たとえば、次の例文はすべて「~に」と訳すことができます。

 

 

訳すこと自体はそれほど難しくはありませんが、「~に」を表現するときでも、これほど多くの前置詞が候補になるのです。つまり、「~に」と言いたいからtoを使おう!となってはいけないということです。そのため、コアとなるイメージを先に学び、そこから意味を派生させていく必要があります。次の章から、主要な前置詞たちのイメージを確認しましょう。

 

前置詞のイメージ

at

 

〇イメージ➡「点を指でさす」

 

atは1点を指さすようなイメージで使います。lookにatを

つけて、look at「~をみる」と表現するのは、1つのものをグッと見るようなイメージがあるからです。

 

〇場所の指さして…➡「~で」

atの「点を指でさす」イメージから、地図を開いて「ここ!」と指をさすような感じで使います。友達と待ち合わせの場所を決めるときに、二人で地図アプリを開いて「ここの駅にしよう!」という時には、at the stationと表現します。

 

 

 

〇時間を表すときに…➡「~で」

atの「点を指でさす」イメージから、「時計の針が時間を指す」というイメージへと発展し、時刻を表現するときに使えます。例えば、「午後六時半」を表現したいなら、at 6;30 p.mと書きます。 

 

in

〇イメージ➡広い空間の中

in はとりあえず「中」というイメージを大切にしてください。何か
大きなものに包みこまれているような感じです。

 

 

〇包囲「~の中に」 
ほぼ in のイメージそのままです。広い場所の中にいるときに使います。日本にいる人々をpeople in Japan と書くのは、日本というふうに国の単位で見てみてると、面積は相当大きなものであるからです。 


〇幅のある時間 
in のイメージは「広い空間の中」でしたね。これを「時間」という意味でとらえてみましょう。
in のイメージが時間にも広がって、in the morning(午前中に)、in summer(夏に)など、ざっくりした時間を表すのに使います。「午前中」は正午までと広く幅を持った時間であり、夏も7~9 月ごろまでのざっくり3カ月くらいを表す言葉です。だからinを使うのです。

 

on

〇イメージ➡接着・接触「~にくっついて」 



on はほとんどの人が「上」とならいますが、地球に重力があるからその訳になることが多いのであって、本来の意味は「くっついている状態」です。上でも下でも右でも左でも、くっついてさえいればonが使えます。 


〇場所や物への接触・接着 
on のイメージをそのまま使って、モノの位置を表してみましょう。以下の例文で確認します。

 

 

1つ目の例文は、ペンをテーブルに置いたのであれば、ペンは机に接触・接着しているはずですね。さらに2つ目の文では、壁に絵が貼り付けれられていますから、当然壁に接着されたことを表現するために、onを使うわけです。 

 

〇日付・曜日に使うon 


on の接触のイメージから、曜日や日付など、具体的な日時を表すときに使います。カレンダーを思い浮かべて、そこに書いてあるどこかの日付の上に、自分がくっついているようなイメージです。例えば、on August 14th(8月14日に)、on the morning of January 25th (1 月25日の朝に)のように使うことができます。

 

with

〇イメージ➡足し算する感じ「~をプラスして」 


with のイメージは「足し算」に近いものがあります。足すものは人かもしれないし、モノかもしれません。主語にwithのカタマリをプラスしてから意味を考えてみるようにしましょう。 


〇人をプラス➡「~と一緒に」 
行動に対して、withを使って人の情報をプラスすることで「~と一緒に」という表現ができます。例えば、I went shopping with my friend.のように使うことができます。

 

 

〇モノをプラス➡「~を使って」 
行動に対して、with を使ってモノ(多くの場合道具)をプラスすることで、「~を使って」という表現ができます。例えば、I cut an apple with this knife.のように使うことができます。 

 

 

〇理由や原因をプラス 



私(I)にgood newsが足された結果しあわせになったわけですから、with the good newsというカタマリは、happyになった「理由」や「原因」を表しています。

 

to

〇イメージ➡到着・到達「行き着く」 


 一番近いのは「矢印→」の感覚でしょう。toは「→」の方向に向かって、行き着く(到達する)という意味で使います。いくつか例文を見ながら確認しましょう。

 



 

 

for

〇イメージ➡到達はしないが、向かっていく感じ 


to の到達のイメージ図から、ゴールの部分が消えたものをイメージしましょう。あくまでもforは向かっていくところにフォーカスします。いくつか例文を見ながら確認しましょう。

 

 

 

【追加講義】「~にとって」を表す場合、toかforのどちらを使うべきか。 

「~にとって」を表現するとき、toかforの二通りがあり得ます。日本語訳は全く同じですが、若干意味に違いがあります。あまり区別がつかない場合もあるので、基本的には気にしなくてOKです。以下の例文で確認してみましょう。 
 
➀English is important to me. 
➁English is important for me. 
 
どちらも「英語は私にとって重要だ」という意味の文です。さて、意味の違いについてですが、➀では、toの「到達するイメージ」から、英語が自分に直接かかわる状況であることが想像されます。例えば、今仕事で海外の人と取引をするから英語を使わなければならないというような状況です。こうした場合、英語は自分(me)にとっては重要であり、直接かかわるものです。よってtoを使うわけです。 
一方➁では、forの「到達はしないけど向かっていくイメージ」から、英語は「今」自分に直接かかわりがあるわけではないようです。というのも、例えば、仕事で今は英語を使ってはいないけれど、英語をしゃべれるようになると、海外の人と取引ができるようになって、もっと上の役職につける、というような状況です。話している段階では、英語は直接自分に関わっていないので、到達しない方のforを使うのです。 

 

from

〇イメージ➡出発して離れていくイメージ 


 その場所を起点として、離れていくイメージを持っています。よく「~から」と訳すのはそうしたイメージが理由です。また、fromは、離れる前の場所と何らかのつながりがあります。

例えば、I’m from Hokkaido.「私は北海道出身です」といえば、例え東京に行っても沖縄に行っても、「北海道の人間なんだ!」ということには変わり有りません。東京に言った途端に東京出身にはなりませんからね。それでは、例文で確認してみましょう。 

 

〇基本的には「~から」で訳しておこう 


北海道にいないときに、つまり北海道から離れているときにする会話ですね。北海道を出発して離れて、どこか違うところに今はいるわけですから、fromを使うわけです。

 

9時を起点(スタート)、fiveを到達点(ゴール)として、「~から…まで」を表します。 

 

of

〇イメージ➡切り取り 


全体から一部を切り取るときに使います。切り取って取り出すところまで考えてもいいでしょう。基本的には、「~の」で訳すとうまくいきますが、たまにそうではない場合がありますから注意してください。以下の例文で確認しましょう。 


〇切り取り⇒分離「~離れて」 


be made of で「~から作られている」という意味です。木から作られたということは、木の一部切り取って机の形に加工しているわけですから、木を切り離して分離させているのでofを使います。

 
〇切り取り⇒もとをたどっていくと…所有・所属の意味へ 
よく学校で習う「~の」を表すofはこちらの意味で使われています。切り取ったものの元をたどっていくと、その切り取られたものが、どこから生まれてきたものなのか、つまりそれを所有していたものがわかりますね。このように「所有」の意味を持つようになりました。例えばI am a member of the team.「私はそのチームのメンバーです」という文なら、そのチームはメンバーである私を所有しているはずです。だからofを使います。

 

〇切り取り⇒「~の中で」 
また、ofは最上級を使う際にもよく見られます。例えば、

 

 

という文が挙げられます。彼は、クラスメイトというカタマリから1人だけ切り離されて、「一番背が高い」といわれています。言うまでもなく、彼はクラスメイトの一部なわけですから、クラスに所属していることを表すべく、ofを使います。

 

イメージは暗記の手助けに

英語を学ぶ上で、「暗記」を0にすることは不可能です。結局、言語の習得というのは、概ね暗記に依存します。ただ、その「暗記」の前に、もっと本質的な部分の「理解」があれば、今後の暗記ははるかに楽になることでしょう。