レクシプローラの英語放浪ブログ

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【共通テストで英文解釈➃】長文でよく出る表現や構文を覚えておこう!

 

はじめに

【共通テストで英文解釈】第4弾!今回は2022年度共通テスト第6問Bからの出題です。

これまでの記事は以下からどうぞ!

※当シリーズにおける学習の進め方は、第1弾(以下のリンク)に示してあるので、ぜひご参照ください。

 

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問題編:【共通テストで英文解釈➃】問題編.pdf - Google ドライブ

解説編:【共通テストで英文解釈➃】解説編.pdf - Google ドライブ

 

問題➀

 

【解説】

文頭にingがありますね。これだけだと、動名詞」「現在分詞」「分詞構文」の3つの可能性があります。この後を読んでから、どれなのかを決めましょう。すると、隣に動詞helpsがありますから、これをVとして、その前にあるMeasuringを主語とします。helpsと三人称単数現在を示すsがついているので、Measuringを動名詞として主語とみなす根拠は十分です。

※「分詞構文」などについては、以下の記事をご参照ください。

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helpだけだと「何を?」と聞けるので、この後にきたhumansをOとします。するとその隣にsayという動詞が見えます。接続詞がここまで一つも出ていないし、省略できるような場所もないので、sayをVとする以外の処理を考えましょう。こんな感じで、英文を読んでいて処理に困った動詞の原形は、ほとんどの確率で原型不定詞として補語Cにできます。実際、help OCで「OがCするのを手伝う(助ける)」という表現がありますから、これでいきましょう。

※原型不定詞については以下の記事をご参照ください。。

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ここまでで、文構造は以下のように分析できます。

 

それでは、how long, far, big, or heavy something is with some kind of accuracyの部分に行きます。

 

まず原型不定詞sayだけだと「何を?」言うのかがわかりませんから、howから後ろがsayの目的語になっていると予測しましょう。howのうしろにlongとあるので、「~はどれくらいながいのか」という意味になっていると思ってもう少し見ると、far, big, or heavyと続いていきます。orは「同じものをつなぐ」等位接続詞ですから、後ろにheavyがあること、コンマが続いたことを根拠に、long, far, big, heavyがorによってつながっていると見ます。とすると、ここまでで「どれくらい長く、遠く、大きく、重いのか」と、大まかな訳の方針が決まります。

 

この後を見るとsomething is とあるのでこれをそれぞれS・Vと置きます。with some kind of accuracyは「ある程度の正確性をもって」とでも訳すといいでしょう。ここまでで、解説と訳は以下のようになります。

 

 

問題➁

 

【解説】

文頭に来るand, or, butなどは、等位接続詞ではなく接続副詞として扱われます。howeverとかと同じ役割です。こいつらに文をつなぐ機能はないので、「しかし」と訳して一旦無視します。

 

★it was not until構文について

But以降はit was not until構文が見えます。これについて、少し解説しておきます。

一般的には、it was not until~that…という形で用い、意味は「~して初めて…した」となります。訳だけ覚えるのはもったいないので、どのようにこの構文が生まれたのかを考えていきましょう。

 

結論から言えば、この構文は「強調構文」の一種です。そのため、まずは簡単に強調構文について説明します。「そんなの知ってるよ!」という人は全然読み飛ばしてOKです。

 

▶強調構文

強調構文とは、通常の文から強調したい語句をそのまま抜き取って、it is ~ that…の「~」の部分に入れる構文です。訳は「…なのは~だ」となります。例えば…

 

Mike saw Tom at the library on February 2.  マイクは2月2日に図書館でトムに会った。

 

という文で

 

・Tomを強調したいなら…

It was Tom that Mike saw at the library on February 2.

マイクが2月2日に会ったのはトムだ。

 

・at the libraryを強調したいなら…

It was at the library that Mike saw Tom on February 2.

マイクが2月2日に会ったのは図書館だった。

 

・on Februray 2を強調したいなら…

It was on February 2 that Mike saw Tom at the library,

マイクが図書館でトムに会ったのは2月2日だった。

 

※時制は、元の文が現在形だったならisに、過去形だったならwasにするのが基本です。

 

さて、ここまで見ると、なんとなくit was not until thatという形が強調構文に似ているのはわかりますね。というわけで、元の文からit was not until thatの形になる過程を見てみましょう。

 

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実はこの記事で、not untilを使った文が出ていました。以下に再掲します。

【共通テストで英文解釈➁】問題➀

問題となるのは前半の節 His family did not have electricity until he was 12 years old.です。これを強調構文にしていきましょう。今回はuntil he was 12 years oldの部分を強調してみます。強調構文とは、通常の文から強調したい語句をそのまま抜き取って、it is ~ that…の「~」の部分に入れる構文ですから、それにしたがって…

 

It was until the was 12 years old that his family did not have electricity.

彼の家族が電気を持っていなかったのは、彼が12歳になるまでずっとだった。

➡彼が12歳になって初めて、彼の家族は電気を持った。

 

となります。本当はこれでもいいのですが、英語はnotを先に言いたがるので、以下のような言い方のように、notの位置が変更されます。

 

 

これでit was not until構文の完成です!このように、it was not untilというのはあくまでも強調構文の一種ですから、別物として理解するのではなく、強調構文というグループの中にいるものとして押さえておくといいでしょう。

 

本文の解説へ

さて、強調構文やit was not until構文を理解したところで、本文に戻りましょう。もう一度問題文を以下に掲載します。

 

 

thatの以下の訳を先に考えて、「~なのは14世紀までずっとだった➡14世紀になって初めて~だった」という訳につなげていきましょう。

まずoffiicial documents「公式の文書」という名詞があるのでこれをS、describedをVとします。describeは「述べる」という意味なので、これだけだと「何を?」と聞かれてしまいますから、その後ろにある名詞the yardをOとします。さて、後ろにはasがありますが、ここで、「V A as B」の形だ!となった人は上出来です。

語法として、「V A as B」の形になると、「AをBとみなす/思う/いう」などの意味を取ります。動詞がなんであれ、この形をとった時点で訳がある程度確定するわけです。Aは当然the yard、Bはbeing devided into three equal parts~です。

 

以上の内容から、解説と訳は以下のようになります。

 

 

問題➂



【解説】

however「しかし」とありますから、この後に節を期待しましょう。するとnow thatとありますね。これは「今や~なのだから」という意味の構文です。that以降は、international online shopping がS、has spreadがVです。ここまでで「しかし、今や国際的なオンラインショッピングは世界中に普及したのだから」と訳せます。

 

まだ主節(接続詞などに巻き込まれていない、その文のメインの節)が来ていないので、we 以降がそれでしょう。

 

we all「私たち全員」がS、そのあとのneed to knowをVとします。もちろんneedだけをVとしても良いですが、need to knowごとVとするほうが、この後のknowの目的語の処理が楽です。

 

さていつものようにknowに「何を?」しっているのか聞いて、その後ろにある名詞句a little about other countries’ measuring systems「他国の計測方法についてのすこしのこと」を目的語Oとします。littleは冠詞aがついているところから、名詞扱いしても差し支えありません。

 

そのあとにso that~「~するために」があります。これもthatが後ろに節をつくるので、いつものように解釈しましょう。we knowとあるので、これをS・Vとするのはいいとして、knowに「何を?」と聞いて、うしろのhow節「どのように~か」を目的語Oとします。orを挟んでhow節が2個並んだので、knowの目的語はこれら2つのhow節になります。

 

最後のof something we are buyingについては、buy「買う」の目的語が無いことから、we are buyingは不完全文であり、手前の名詞somethingに対して修飾する関係代名詞節だとわかります。

 

以上のことから、文構造と訳は以下のように分析できます。

 

 

おわりに

今回出てきたit was not untill, now that, so thatは長文で頻出の表現です!なんなら私立の文法問題などでもよく見るので、覚えていなかった人はこの機会に絶対に覚えましょう。